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ワシントンの政策シンクタンクの機能と影響力 ワシントンの政策シンクタンクの機能と政策への影響力の構図を、CSISにおけるNATO(北大西洋条約機構)の東欧への拡大へのプロセスを例にとってみる。CSISは政策への影響をその使命とするシンクタンクであり、議会への影響力を重視している。NATO拡大は、クリントン政権の重要な達成課題であったが、上院の3分の2の賛成による北大西洋条約の改正が必要であり、ロシアへの挑発という懸念と、米国の負担費用に対する財政的な懸念が上院にあり、難航が予想された。CSISはこの問題に対し、早い段階で上院のスタッフレベルとワーキンググループを作り、頻繁に小規模な勉強会と調査を重ねていった。上院の批准の時期が近づいた1995年の3月に大規模な会議を主催するが、その時点で議員スタッフとの間には共通の頭作りができていた。このようにCSISは、議員とそのスタッフとの頻繁な政策討議により、情報と分析を積み上げて雪だるまのように大きくし、影響力を行使している。 |
米国の朝鮮半島「関与政策」の変化に日本はどう対応する? 北朝鮮が8月31日に日本の領海に向けて発射したテポドン・ミサイルと、国内の地下核処理施設の発見は、これまでの米国の対北朝鮮政策を再考させるきっかけとなり、見直しが現在進行中である。特に1994年の「米朝枠組み合意」の頃のような、時間稼ぎをしていれば独裁体制は早い段階で崩壊するだろうといった楽観的な見方は影をひそめ、軍事による抑止の要素がより前面にでてくる展開になっていくかもしれない。日本は、最優先課題の朝鮮半島の暴発阻止に次いで、核およびミサイルの開発阻止に、切実な利益を持つことになった。日本がより効果的に政策目標を達成するための現実的な最短距離は、米国主導の「関与政策」に不可欠の同盟国として協力、貢献することであり、具体的には、朝鮮半島での有事のオペレーションに有効な支援をするための日米防衛協力のガイドラインに沿った国内関連法の整備を急ぐことである。 |
アメリカはいざとなったら日本を本当に守ってくれるのか? 日米安保条約におけるアメリカの国益は、日本に前方展開軍の基地を確保し、アジアの市場を安定させ継続的な貿易関係を続けることで、アメリカに経済的利益をもたらすことにある。アメリカがもし日米安保条約を破棄するとすれば、第一条件はアジアに経済的利益がなくなることであり、第二条件は米軍のプレゼンスなしでもアメリカに利益を確保できるような安定的な国際環境がアジアに出現するときであり、第三条件は軍事技術上の革新により日本に前方展開軍を置かなくても、アジアでの米軍のプレゼンスが可能になる場合である。実際にはこのような状況は今後すぐに出現するわけではないが、安全保障の現実を理解する上でも将来に備える上でも、日本人が考えておくべきテーマである。日本においては、国際関係の現実を分析し、自国の国家戦略をたてるという機能が未発達であり、その学問的および人的蓄積があまりにも弱い。今後の安全保障論と国家戦略研究の復権を願ってやまない。 |
2000年大統領選挙とアメリカの対日政策
―ワシントンDCのシンクタンクからの視点― アメリカでは、シンクタンクが政府の官僚への多くの人材を送り出すプールとなっており、4年に一度の政権交代により「リボルビング(回転)ドア」が動き、シンクタンクと政権の間で専門家が行き来する。これにより、政府の政治任命職が3000人ほどが入れ替わるので、これをよく観察することにより、新しい政権の方向性が予想できる。例えば、超党派シンクタンクのCSIS戦略国際問題研究所は2000年の大統領選挙を前にして、ボブ・ゼーリック元国務次官が共和党のブッシュ候補への応援活動に専念するため所長職を退き、民主党のクリントン政権の国防副長官のジョン・ハムレを所長として迎えた。現在、政権の顔ぶれと政策内容が最も明らかのがブッシュ・テキサス州知事チームである。このチームは日本専門家を重用し、日米の同盟関係重視を打ち出していく可能性が高い。かたやゴアチームはクリントンの政策を踏襲する傾向が強く、対日経済政策で強硬姿勢を打ち出す可能性を秘めている.<全文> |
| 戦争権限法とユーゴ空爆 (時事通信社 世界週報1999年10月12日号) NATO(北大西洋条約機構)のユーゴに対する空爆をめぐり、アメリカでは二六人の超党派下院議員が、ワシントンDCの地方裁判所に対し、クリントン大統領の空爆続行は戦争権限法違反であり、大統領は空爆開始から二ヶ月後の五月二五日までに空爆を停止するか、議会の続行許可を貰うかのどちらかの行動をとるべきであるという訴えを起こしメディアを賑わしたが、結果的には却下された。ベトナム戦争の反省から議会に政府の恣意的な戦争遂行を妨げる目的で一九七三年に成立した戦争権限法も、議会に大統領の派兵命令を撤回する権利はないという一九八三年の最高裁の判決以来、強制力がなく空文化している。しかし、戦争権限法は様々な批判の中で生き延び、アメリカのチェック・アンド・バランス(抑制と均衡)の中で、政府の恣意的な戦争遂行に対し、議会と有権者に一つの安全弁を与えていることも事実である。日本のガイドライン法案における国会承認事項もそのような要素として評価されるべきである。 |
| シンクタンクな女たち (AERA 2000年3月13日号) ジャーナリスト 中村美千代 米国の有力シンクタンクで活躍する女性が増えている.中にはワシントンを拠点にしてシンクタンクを作ってしまったしまった女性もいる。米国のシンクタンクは日本のシンクタンクと違ってNPO(非営利民間団体)で企業がバックについていないため,自由に研究できる。また固定給のある終身雇用制ではなく,プロジェクト採算制をとっているところもあるため,厳しい競争にさらされている。米国のシンクタンクで働く女性たちが活躍できるシンクタンクが日本に誕生するときこそ「日本が変わった]といえるかもしれない。 <全文> |
| Hazards and Precautions ? Tales of International
Finance Working paper series No. 99-11. Washington: Institute for
International Economics. 1999 メキシコ(1994-95)、アジア(1997-98)、そしてブラジル(1998-99)に起きた金融危機を受け、国際金融市場の流動化のゆきすぎを懸念する声が見られる。特に、資金の流動化に伴った資産バブルの増長と危機の伝染(Contagion)が特に危険であると指摘されている。資産バブルは資金の流入により増長することがあるが、その対策としては、限定的な短期資金の流入が効果的であると思われる。一方、資金が効率的に運用されるようなシステムを構築することにより、バブルの発生を未然に防ぐことが出来よう。危機の伝染(Contagion)は、アジア地域に特に見られるが、欧州、南米諸国など金融システムが発達している国間では、顕著ではない。したがって、バブルの予防と同様、金融市場の自由化を始めとして、システムの発達を促すことが予防策としてあげられよう。 <全文> |
| The Sogo Affair: The Party's Over,
LDP (The Daily Japan Digest 2000年9月26日) 自民党一党支配体制は経済成長の停滞と共に崩壊していくようだ.既に変化は起きている. 1993年の非自民連立政権はバブル崩壊の直後であったし,選挙ルールも小選挙区比例代表並立制導入によって変えられた.冷戦構造下で安定政権を望む米国の意図にも支えられた自民党は経済成長という何者にも勝る支援があったことで38年に及ぶ一党支配体制を築くことができた.ところが,めまぐるしく変化する世界経済とグローバリゼーションに対応できない自民党は,もはや国民の失望を一身に集めている.そごうの件でも明らかだが,国民は不透明な密室の裁断に不満を持ち,経済合理性が見出せない救済は‘No’と言った。 産業やビジネスは既にグローバリゼーションに対応しなければ生きていけない.変わらない自民党政治の行く末はあまりにも自明ではないだろうか. <全文> |
| Will Japan Inc. Shift to Japan.com? (THE
DAILY YOMIURI 2000年4月27日) |
| プレストウィッツ一家と日米関係 (ワシントン日本商工会会報 2000年6月号) クライド・プレストウィッツ氏は自分が「ジャパン・バッシャー」と呼ばれることに不満を持っている.日本のメディアがそう勝手に決めてしまってからそのイメージを拭い去る事は容易ではない.プレストウィッツ氏の商務長官特別補佐官として関わった日米通商摩擦交渉等がよく強調されるが,日本との関わり合いは実はもっと深い.毎日日本の新聞に目を通し,言葉も流暢にあやつる知日派である. <全文> |
| Local
Government Spending: Solving the mystery of Japanese Fiscal Package
Working paper series No.98-5. Washington: Institute for International Economics. 1998 日本の税制出動は、政府発表によると1992年から1996年の4年間で、65兆円に達する。その半分はいわゆる"公共投資"に当てられている。にもかかわらず、日本の景気は依然としてくすぶりつづけ、GDPの伸びも低い。このペーパーでは、どうしてこれだけ"景気対策"が行われているのに、景気が上向かないのか?と言う質問に答えるため、実際のところいくらぐらい"景気対策"に使われてきたのか検証する。 その結果、地方政府では予算の約1/3が未消化となっている。それに加え、日本の税制の仕組みが非効率な公共投資を促すものとなっていると思われる。これからの課題として、まず、地方債の市場整備、公共投資評価の仕組みの整備、そして、地方政府の税制の中央政府からの自立などが上げられる。 <全文> |
| 新規事業費の1%を政策評価に(朝日新聞 「論壇」2000年12月1日)
アーバン・インスティテュート研究員 上野真城子 来年の省庁再編は効率的、国民本位の政府を目標とし、政策評価の導入によって政策の質と政府のアカウンタビリティーを高めることを目指すものと謳われている。これは日本が時代に対応する政治と政策のリーダーシップを持てるか否かの唯一の機会である。米国の政策産業で働く研究者としてこの改革と政策評価導入に批判と提言を試みたい。 <全文> |
| 「業績測定」について
Performance Measurement: Getting Results Harry Hatry, 1999, Washington D.C.: The Urban Institute (「地域開発」1999年12月号) アーバン・インスティテュート研究員 上野真城子 一昨年、アーバン・インスティテュートの研究者ハリー・ハトリーによる「パフォーマンス・メジャーメント:ゲッティング リザルト」が出版された。これはある意味でシンクタンクの社会への貢献の確固とした成果アウトプットであるのが、今、日本で多くの関心が集まっている「評価」に関することなので、その内容を紹介し日本での理解に役立てたい。<全文> |
| 私はこうしてアメリカの政界に飛び込んだ (ワシントン日本商工会会報 2001年2月号) 米議会では採用は各議員の個人裁量に任されており、上下両議員事務所、委員会の数だけスタッフの使い方・処遇が存在する。採用目的、採用後の処遇に各選挙区、各議員の利害が複雑に絡み、その実態の共通項は掴みにくい。また、一体その人が何をしているのかまでは、名刺を見ただけでは理解不能であり、共和党と民主党にも採用傾向に若干の特徴があるという。米議会下院議員事務所を経て、ヒラリー・クリントン元大統領夫人・大統領選挙ゴア陣営でスタッフを務めた筆者が実体験からアメリカ政界のもう一つの政策専門スタッフを解説する。 <全文> |
アメリカン・エンタープライズ政策研究所客員研究員 加瀬みき 吉田茂から大平正芳までの首相と当時の日本をキッシンジャー国家安全保障担当補佐官、ダラス国務長官を始め、米国大統領の外交政策担当者がどのように評価・分析し、その結果どのような対日政策を施行したかを米国の公文章を用い、当時の国際情勢も踏まえながら解説。冷戦が本格化するに従い、米国の対外政策は全て冷戦という視点から捉えられるようになったといっても過言ではない。アジアにおける防衛戦線の拠点となった日本の政治、社会、経済情勢が細かく分析された。米国は、日本の経済、社会基盤の強化・育成を目指すとともに、日本を西側の安定した一員として取り込む政策を遂行する。首相も同盟国としての役割分担を果たせる強い人物を積極的に支援する。日米安保、核戦争の場合の日本防衛、沖縄返還、中国との国交正常化――困難な課題に纏わる米国の政策形成過程を垣間見ることができると同時に大国アメリカが日本政府や世論にいかに敏感であったかも伺える。 |
ガイアツの次は「ナイアツ」、米新政権の対日戦略 週刊エコノミスト2000年11月28日号 Dewey Ballantine LLP 法律事務所 日本情報室長 菱川 摩貴 新米政権の対日通商戦略は、米国で好景気が続く限り、摩擦を再燃させるより日本の景気回復と構造改革を求める方向で進められ、必要に応じて個別協議を求める形になりそうだ。では米経済悪化と共に過去の日米摩擦が自動的に繰り返されるかというと、必ずしもそうではないようだ。対日強硬派とみなされる元米通商代表部( USTR)高官たちの間では、ガイアツ時代の終焉が指摘され、今後日本の構造改革はナイアツで進められるべきという声がある。また日米経済の相互依存が進むにつれ、日米通商問題も日本企業と米企業の対決といった単純な構図から、日本の改革派と米企業がスクラムを組む形に変化しつつあるともいわれている。親米政権の対日通商政策は、日本がナイアツによる構造改革をすすめ、米国と新しいパートナーシップを築く意欲と外交手腕を発揮できるかどうかにかかっているといえそうだ。 ソフトの巨人を断罪する「歴史的判決」に米国内でも評価分かれる 週刊エコノミスト2000年6月27日号 Dewey Ballantine LLP 法律事務所 日本情報室長 菱川 摩貴6 月7日、マイクロソフトの反トラスト法違反をめぐる訴訟を審理していたワシントン連邦地裁が、米司法省の主張をほぼ全面的に認め、マ社を二分割する是正命令を下した。反トラスト法の下での大掛かりな企業分割は、1911年、石油トラストを解体したスタンダード・オイル事件以来、また同意判決も含めると1982年のAT&Tの分割以来初めてだ。今回の命令は、21世紀IT時代においても、政府が競争政策を通じて市場ルールの整備・競争促進に果たす役割を確認することとなった。日本では現在、米国に追いつけ、追い越せと官民総力挙げてIT関連産業の育成と発展に力を入れている。しかしIT時代においても、国内産業の国際競争力強化を重視するあまり、市場の競争条件整備を通じて消費者利益を擁護するという競争政策の原点を見失うことがあってはならない。 Tokyo Takes On Superstores―Again The Asian Wall Street Journal, March 8,2000Dewey Ballantine LLP 法律事務所 日本情報室長 菱川 摩貴 数十年にわたって日本の大型店出店を規制してきた大店法に代わり、 6月1日、新法大店立地法が施行される。大型店出店に開業日時、閉店時間、休日日数、売場面積といった経済規制を課す旧法は、小売業の競争を阻み、反競争的行為の温床にもなった悪名高き法律だ。新法は大型店の出店による地域環境の悪化を防止することを目的とし、中小商業者の保護を目指した旧法と名目上異なる。しかし大型出店者は、既存の小売業者が地域の環境保護を盾に出店を阻止するなど、逆に規制が強化される可能性を危惧している。もともと製造業を重んじる日本で、バイイングパワーで低価格を実現、製造業者を頂点にした伝統的系列ネットワークを脅かすスーパーストアは、米国ほど歓迎されなかった。一方、日本の産業界は最近の経済停滞で系列企業同士の繋がりも緩み、大きな変化を遂げつつあると見られている。この見方が正しいかどうかは、新法が実際どのように運用されるかで判明するだろう。 ビル・ゲイツを抑え込む米政府、秋に判決の独禁法裁判は司法省有利 週刊エコノミスト1999年7月27日号 Dewey Ballantine LLP 法律事務所 日本情報室長 菱川 摩貴「歴史的反トラスト法裁判」といわれる米司法省とマイクロソフトの全面対決は、 6月24日、双方の証言が一通り終了したことで、新たな局面を迎えることになった。同裁判の争点は、マ社が反競争的・排他的行為によって、パソコン用基本ソフト(OS)の独占を維持、その独占力をブラウザーにまで拡大しようとしたか否かである。反トラスト法専門家の間では、マ社にクロの判定が下る見方が強まっている。一方、今回のマ社と司法省の対決を日本の独占禁止法の執行状況や組織構造と比較すると、改めて脆弱な日本の競争政策の実態が浮き彫りになる。規制緩和、規制改革を推進するだけでなく、独り勝ちする大企業をつねに監視し、中小企業のビジネス機会を確保するために、市場ルールの整備と競争政策の強化が日本で急がれる。 日本経済活性化のためには産業競争力会議に公取委員長を入れ、市場ルールの整備を 週刊エコノミスト1999年5月25日号 Dewey Ballantine LLP 法律事務所 日本情報室長 菱川 摩貴米国経済再生の鍵は、 1980年代、レーガン大統領の下で産業競争力会議が作成した報告書(通称「ヤングレポート」)を基に官民が一体となって国内産業の競争力に取り組んだからではない。各米企業が徹底的にリストラを断行したほか、各州政府が積極的に外資を誘致、雇用確保につとめたからだ。さらに米政府が市場の環境づくりと整備に努めてきた点も見逃せない。市場経済主義を貫き、反トラスト法を厳格に執行、透明性の高い企業会計ルールを課してきたからこそ、リストラが進み、外資系も米国に積極投資したのである。日本でも、小渕首相の公約通りに、経済活性化を目指し、本格的なリストラ・改革を実行するのであれば、市場ルールの整備、確保に努めるべきではないだろうか。 'Big MITI' looms in Tokyo plan The Journal of Commerce, March 4,1999Dewey Ballantine LLP 法律事務所 日本情報室長 菱川 摩貴 通産省が作成した「産業再生計画」が先日、閣議決定された。同計画を実行に移す具体策はいまだ明らかではない。しかし同計画には、供給サイドの問題の解決を目指して官民の代表からなるパネルの設置が盛り込まれるなど、通産省の古典的な産業政策手法が見え隠れする。通産省内には、同省が再び産業再編成にリーダーシップを発揮し、「大通産省」時代の到来さえ予感する声もあると聞く。「産業再生計画」や新しい官民からなるパネルが、政府の市場介入を一層強め、規制緩和を阻害する方向で進められるべきではないだろう。通産省もその再生計画で一部触れているように、不適切な規制や排他的な取引慣行を排除して競争を活発化させ、経済効率を高めることこそ、日本経済再生の条件だ。 'Economic Recovery in Japan: Figure the
Odds' The Daily Japan Digest June 26, 2001 なかなか重い腰をあげなかった与党はただ沈み行く日本経済になすすべもなく,新しく首相となった小泉氏は改革を進める救世主のように見えるが,権力基盤がない氏にはどれだけ期待できるであろうか.円高を背景に製造業の中国への移転が進んでいる.これはとくに新しい現象ではない. 1995年の急激な円高時に同じような現象が見られたが,労働力などのコスト削減を目的としたものであった.今回国内の高コスト構造に悲鳴をあげた製造業が移転するのは,国際競争力を保つ以上避けようがない.問題なのは,効率産業が国外へ移り,非効率産業への補助政策が未だ強い影響力をもった政治家らによって続けられていることである.これでは,日本経済の自立的な回復はほど遠いとしかいいようがない. <全文>© 2001 Policy Research & Analysis Network All Rights Reserved 無断転載を禁じます。 |