日本の税制について

税制についての提言 (2001年12月6日投稿)

牧原 秀樹 :弁護士 Hogan & Hartson LLP

我々30前後の世代が日本の将来を見たときにすごく不安なことがあります。
それは、急激な高齢化・少子化、そして莫大な公的債務の将来の先送りによる
我々への過大な負担です。人口比率だけ見ても2020年には税金を負担する世代
が税金によって養われる世代を一人が一人以上負担しなければならないとも
聞いており、これがさらに悪化の一方をたどるのではとても国としてもたないと思います。

また、少子化の進行は、他方で親にぶら下がりながら生きる
ことを可能とし、親が金持ちだから子も金持ちという
状況が進んでいると思います。現在の日本の極端な累進
課税を始めとする課税制度は、持たざるものが努力によって
報われるという期待をそぎ、どんなに頑張っても親が金持ち
だからという者に勝てないという状況を作り出しています。
つまり、個人の努力が報われないという社会です。

このような状況を打破する手段として、相続税を100%近いものに
するという税政策を取ってはいかがでしょうか。ただ、いきなり
100%というと、反発も大きく、また日本のシステムと反する
点もあるでしょうから、例えば株や2代以上保有する土地、あるいは持ち家の土地
については、課税率を下げるということも
考えられます。このような制度の効果としては、まず自分で
稼いだものは自分が生きている間にそれを使わないと税金で取られてしまうことか
ら、現在死者と一緒に眠ってしまう莫大な財産の
消費を掘り起こし、また株や土地の取引きを活性化すると
思われます。さらに、高齢者社会への税収減対策になります。また、子どもは子ど
もで自分で努力しなければならないという点で
公平な競争と努力を促進することにもなると考えます。日本の
家システムに残る先祖代々の土地や中小企業の株など、もともと
取引性のないものは、すごく低い課税率になるので、日本独自の
システムを破壊することもないといえます。

来年からの根本的な税制策ということを小泉首相が
おっしゃられましたが、根本的ということは今後
50年くらいの日本の社会の構造的変化にも耐えることができ、
なおかつ活性化することを促すものでならないと思います。

 


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