同時多発テロ
| 徳田 SOHO勤務(2001年10月4日投稿) 皆さん真剣に思索されているようで、私のような曖昧な意見で終始しない建設的な意見には感服しましたが、私としては、お金の切れ目が縁の切れ目にならないように、アメリカのお荷物にならないように、構造改革を早急に進め景気回復を願いたいところです。 遠い昔、絵を習っていた国立大の名誉教授が、クラーク博士が別れの挨拶に「まあ、希望を大きく持ってしっかりおやりなさい」と言ったつもりで、「Boys be ambitious」と何気なく言った言葉が、「青年よ大志を抱け」と祭りあげて大騒ぎをするのが日本人なんだと皮肉っていましたが、今回のアミテージ発言『ショー・ザ・フラッグ(旗を見せて)』もそれに類するもので、自衛隊後方支援で応援したいと意気盛んな小泉さんに対して大意のないエールを送っただけなのではないでしょうか。 アメリカとテロとの攻防戦で、国際経済は、神のみぞ知るところなのかもしれませんが、少なくとも頂点を極めた国が、日本の有識者が懸念するには及ばない、それ以上の多くの優れた頭脳を保有しているはずです。 アメリカは日本よりいち早く資金を投入して、国連に働きかけ、難民の食糧物資や防寒寝具が既に補給されている現地の報道をニュースで見ました。現地の国連職員が「何よりもお金があり難いのです」と切実に語り、自衛隊などオヨビデナイ雰囲気でした。 おそらく日本のメディアの論議はアメリカでは茶番に見えるのではないでしょうか。「賢者は人の過ちから学び、愚者は自分の過ちから学ぶ」という諺がありますが、賢者たるアメリカを心配する前に自国の経済を何とかしろと言いたいところなのかもしれません。 アメリカは皆が心配するほど、過去から日本のようなバカな選択(三国同盟etc.)をするような国ではなさそうですし、ブッシュさんはパパ大好きの依存型タイプであり、策謀に長けた賢者が包囲しています。 ベトナムで学習し、湾岸で学習し、結局アメリカは、テロやテロ支援国家であるタリバンやイラクやシリアに対して、堪忍袋の緒が切れて戦争宣言をすることで、威嚇したかったのだと思います。 目に見えない報復に対して、それを誘発させるような危険な賭けと、低迷していたアメリカ経済の回復を逆行させるような大きな賭けには出ず、アフガンの北部同盟を利用して、かつてビンラディンに武器を持たせてソ連と戦わせたように、アメリカ兵の特殊部隊が本当に出動するのか分かりませんが、極力犠牲を最小限に抑えて、狡猾に勝利するのではないでしょうか。 そして、そのあとは、イラク、シリアに武力を用いないで、威嚇しながら、国際協力のもとにテロ組織の解体を目指して時間をかけてじっくり締めつけを強化するのではないでしょうか。かつてのCIAの復活指令は暗殺も厭わずということで、それによる報復のテロが終結するのには果てしなく時間がかかるのだと思います。 渡辺氏のリポートで、アナーキーな世界を安定させる際には誰かが、つまり世界の警察官たりうる強国アメリカが現実的な立場にたって、汚い仕事(ダーティージョブ)をしなくてはならないという意見は正論であると思いますし、戦わずしてぬくぬくとアメリカの傘下で安全弁を保持するのは虫がいいのかもしれませんが、日本の場合は他国と立場を異にしています。 日本の軍事力は必要以上に中国その他の近隣諸国に不安を招くことになります。アジアの安定を考えた場合、アメリカもそれを理解していると思いますし、結局アメリカが日本に期待することは資金援助だけなのであり、武力など求めていないことは明白なのに、日本政府がトンチンカンな対応に焦っているのは滑稽なのかもしれません。 パレスチナ問題とイスラム原理主義のテロを直結させる議論は短絡的であり、むしろ現実的解決を目指すパレスチナや穏健なイスラム国家の利益とは一致しない迷惑な話だというご意見には、その分野の専門家(山内昌之・平山健治先生)と見解を異にしているので、おそらく私を含め多くの方が異論を持つと思いますが、勇気あるご発言であったと思います。 ですが、この事件で、世界中の人にパレスチナを見捨ててはいけないという意識が芽生え、ブッシュ大統領もクリントン時代に立ちかえって、中東政策を見直さざるを得ない情況になってきました。 情勢すべてが不確実性の時代に世界経済を安定に導くものは、やはり国際協調であり、国連を中心とした世界秩序を確立して行く方法しかなさそうです。 世界に点在するテロを孤立化させればよいと安易に言う方が多いのですが、孤立化させることは益々無法性を増幅させることになり、嫌な表現ですが世界規模での秘密警察の諜報組織も必要と思われ、清濁併せ呑むやり方で、資金源や組織を徹底的に封じ込める必要があるのだと思います。 秘密警察のイメージは赤狩りのようで嫌ですが、テロという殺人犯集団の解体を目的とするのであり、彼らの隠れ蓑とされる慈善団体は、貧民に対して機能しているかもしれないので、他のイスラム教徒に配慮するかたちで、管理下に置いて慎重に検証する必要もあるかと思います。 先進国の国連への分担金を増やして、安保理の常任理事国を拡大し、途上国の教育や技術援助を重視することによって途上国の産業を喚起させ、民主的な選挙が行われるように検証したり、途上国の民主化を目指して、世界のメディアが目を向けることが大切なのではないでしょうか。 |