審議会制度について 

「審議会についての質問」
西澤 真理子 (ドイツ・バーデンビュルテンブルク州テクノロジー・アセスメントセンター客員研究員)

現在環境リスクに関する政策決定過程への市民参加を研究しています。日本では審議会の数が多く、一般の声が、参考に、とくらいにしか扱われません。特に問題なのが、御用学者の存在で、これのせいで日本のアカデミックな環境が非常に損なわれている感があります。御用学者になるのが目標の学者も多いと聞きます。ドイツでは大学の教授ひとりひとりが独立しており、日本ほどしがらみにとらわれない自由な研究を行っています。

アメリカでは審議会はどのような扱いを受けているのでしょう。ドイツでは日本と違い、非常にプラクティカルなタスクフォースで、日本ほどの権威はなく、長期間審議委員に就くというケースもまれです。

 

「ご質問に対するコメント」

中林美恵子

審議会は commission として議会や大統領によって随時結成されますが、情報公開の量が膨大な米国では御用学者になる必要はもともとありません。議員も名を連ねる場合が多く、それは議会の委員会でも取り上げられ公聴会でオープンな議論がされます。審議会の役割や国民との関わり方は様々ですが、その姿が国民により明らかになるのは、委員会や本会議の議論で審議会の提案が法案の理論的ベースの一部などの役割を果たす段階になってからでしょう。米立法府は日本と比べてずっと国民の直接関与が可能なので、審議会の成果にしても、国民の声を反映する議員のサポートを得ねば結果的には直接政策インパクトを与えるのは難しいです。また政治的妥協が難しい懸案に対して、結果はどうせ分かっているにもかかわらず審議会をあえて設けて政治ジレンマを解決する場合も多々あります。