日本政治−小泉政権について
| 「小泉首相と大蔵省との関係について」 元環境庁/防衛庁長官 愛知和男氏 (2001年5月22日投稿) 前回と同じようなことになるが ここ何日か報道されている特定財源の見直しの件は永年にわたる大蔵省のいわば悲願のひとつである。特定財源とはその使いみちが前もってきめられている税金であるから この税金の使いみちについて大蔵省が口をはさむことはできない。なんとかしてこの税金の使いみちを自分たちの手で決めたいというのが大蔵省の悲願だったわけである。自民党内のいわゆる族議員が牛耳っていたこの特定財源に手をつけることは いわばタブーであったが 小泉首相があえてこれに挑戦することは正論であると私は思う。ぜひ実現してほしいと思う。なお 今回の組閣にあたって意外な印象をあたえている塩川財務大臣については 小泉首相としては 財務省に関しては自分自身でコントロールするということの意思の現れと解釈されるのである。 「小泉純一郎氏はいわゆる大蔵族議員出身である」 (2001年5月21日投稿) 小泉氏は若いときに大蔵政務次官をやったことがきっかけで その後党では財政部会長などをやり大蔵省のもっとも頼りにする政治家として力をつけてきた人である。大蔵省の応援団になっても選挙ではほとんどメリットがないので 若手の政治家の間ではあまり人気のない部会であった。しかも大蔵省と郵政省が郵貯も問題をめぐって永年激しい争いを続けていたので 大蔵省側につくということは郵政省を敵にまわすということになり 選挙では絶大な集票力を発揮する郵政省だけに 大蔵省の応援団に入ることに躊躇するひとが多かったのが現実である。 「小泉人気再考」 元環境庁/防衛庁長官 愛知和男氏 (2001年5月18日投稿) 小泉人気の源泉はどうやら政策より自民党の改革を強調したことにあるようである。政策的にはそれほど他候補との違いは認められなかったが 党改革に関しては解党的改革という表現で彼だけが強く主張してきた。もっとも彼のいう解党的改革なるものが具体的になんなのかかならずしも明確ではなかったが。 ところで総裁就任後の人事ではかなり思い切ったことをやった。つまり橋本派,江藤亀井派を思い切って排除したのである。それまでの自民党の顔は野中であり亀井だった。これらの顔はいかにも古い自民党のイメージ即ち利権,金権,豪腕、といったイメージそのものだった。これらを切ったこと つまり古い自民党からの決別を形のうえではっきり示したことが異常ともおもえるほどの人気の元になっているようである。 ところで今後であるが 人気を維持するために何より肝心なのは この路線を崩さないことである。ここ何年か続いたいわゆる総主流派体制から主流反主流体制へと変えた路線を崩さないことが肝心である。たぶんこれから党内の亀裂が深まってゆくだろう。そうすると党内ではやはり党としての団結が大切だとして 従来の総主流体制を敷くべきだとの主張が出てくるに違いない。その時これらの声に負けて路線を変更してしまったら小泉は終わりになるだろう。逆にあくまでも今の路線を堅持していけば 最終的に行き着くところは党の分裂であろう。こうなってはじめて彼のいう解党的改革 否 解党そのものになる。そのことは政界再編にもつながる。こんなシナリオに対する期待が小泉人気の源泉なのではないか。
「内閣官房副長官(事務)を更迭しなければ政権交代にならない」 元環境庁/防衛庁長官 愛知和男氏 (2001年5月7日投稿) これでは政権交代とはいえないというのが私の見解である。たしかに行政には継続性を重んじる必要がありその面では官僚の頂点を変えることは望ましくはないであろうが政権交代は多少の混乱を伴うものである。 継続性を重視したのでは それこそ中味を変えずに表紙だけをかえることになるのである。小泉政権を森政権と実質的に違う政権にしたいのなら事務の官房副長官を更迭しなければならない。
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