ミサイル防衛構想

ミサイル防衛構想 (JMM2001年7月24日掲載)

===質問:村上龍============================================================

Q:P07
ミサイル防衛構想ですが、どこからミサイルが飛んでくると想定しているのでしょうか?


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辰巳由紀 (ヘンリー・L.スティムソンセンター 研究員)

それは、「どこから飛んでくるか分からない世の中になったから、それに備えるためにミサイル防衛をするのだ」というのがアメリカが使う説明を一番単純に言い換えているのではないでしょうか。

即ち、冷戦時代にはアメリカ大陸に届くような射程距離を持つ大陸間弾道ミサイルを持っているのは敵対国ではソ連だけでした。だから、ソ連との間にこれらのミサイルを対象にした軍備管理条約を締結しその遵守を確保すること、また共産圏へのミサイル関連技術の流出をココムのような規制を用いて試みることに意味があった訳です。ところが、ソ連が崩壊した後、外貨獲得の手段としてミサイルを他国に移転する、或いはミサイル建造の技術を移転する、という事態が頻繁に起こるようになり、テロ集団の様に、国家を単位としてない集団にも、資金さえあればミサイル或いはミサイル技術を入手することが極めて容易になり、その結果として現在の世界では、アメリカ本土に脅威を与え得るようなミサイルを持ち得る集団を限定することが難しくなってきたわけです。ミサイルそのものでさえ、そのような状況の中で、ミサイル技術となると現在存在するのはミサイル技術規制枠組み(MTCR)と呼ばれるものくらいしか存在しませんし、この分野において常に問題児である国々はこのメンバーに入っていないため、規制をかけることがほぼ不可能な状態です(たまに、MTCR違反と称して米国が一方的に中国の企業に経済制裁を発動したりしますが、一国のみが行う経済制裁では、その効力には自ずと限界があります)。「どこから飛んでくるか分からないから、それから自国を守るために必要なのがミサイル防衛だ」というロジックになっているのではないでしょうか。

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リンダマン中島香織(ジョンズホプキンス大学院 博士過程在籍)

厳密にはミサイルがどこから飛来するかというよりも、どこから飛来する「可能性があるか」をもとに議論がされています。具体的には、北朝鮮やイラクのような「ならずもの国家」、オサマ・ビン・ラディンのようなテロリスト、そして(ロシアや中国など)核保有国家からの誤射などがよく例として挙げられます。(NMDは多くても数発のミサイルに対処するのが限界なので、仮にロシアが数百発など発射したときは役に立たず、従ってこのようなケースは念頭においていません。)しかしこのように「ならずもの国家、テロリスト、ロシア等からの誤射」と対象をリストアップした結果すぐに浮かぶ疑問は、「現段階では、どのならずもの国家もテロリストも、アメリカを射程に入れるような長距離弾道ミサイルを保有しておらず、従って技術的にアメリカにミサイルを飛ばすことなど不可能ではないか」という点でしょう。ここからも明らかなように、NMD支持者が強調しているのは、主に将来起こる可能性としてのミサイルの飛来に対する「保険」としての防衛整備であり、例えばテポドンを飛ばした北朝鮮はハワイを射程に入れつつあるという点でもっとも差し迫った脅威と言えます。NMD支持グループに顕著なのは、NMD配備がもたらすコスト・ベネフィットのベネフィットの側面を強調する点で、彼らの議論を乱暴に集約すると「将来ミサイルがアメリカに飛んでくる可能性があるならば、アメリカ国民の生命と財産を守るための技術を開発する努力をして何が悪い」ということになります。

逆にNMDに反対するグループ(主に民主党側ですが)はNMDのコストの面を重視し、コスト・ベネフィットを比較した場合の「相対的」コストの高さを強調します。主なコストとしては、ロシアや中国といった核保有国がNMD配備に反発し、対抗措置として核ミサイルの数を増やしたり、あるいは他国にミサイル及びミサイル技術を流すことで、かえってミサイル拡散という結果を招く可能性、NMD配備はこれまで長年ロシアとの間で核抑止に貢献してきたABM条約に抵触するため、この条約が破棄されることで米ロ間の核抑止が不安定化する可能性、また現実としてNMDのような技術が果たして実現可能なのか、膨大な開発費用が結局は無駄になるのではないかといった疑問などが挙げられます。それに加えて反対派は、支持派が主張する「ミサイルが飛来する可能性」にも疑問を投げます。第一に「ならず者国家」が仮に長距離ミサイルを将来保有したとしても実際にアメリカに大量破壊兵器を打ちこむか、という点。湾岸戦争中イラクが保有していた化学兵器をイスラエルに対して使用しなかった経験を踏まえても、大量破壊兵器使用に対するアメリカの報復を「ならず者国家」でさえ理解していたと考えることができ、この観点に立てば従来の核抑止で「ならず者国家」からのミサイル飛来は十分に抑止可能で、NMDは不必要という議論が成立します。第二にテロリストについては、彼らがたとえアメリカに打撃を与えようとした場合でも、ミサイルという最も探知されやすい手段を使うかという疑問があります。
化学兵器や生物兵器などはトランクなどで持ちこむ方がはるかに簡単で、このようなはるかに可能性の高い手段に対してはNMDは手も足もでないことになります。このような点を考慮して、NMD反対派は「実際にミサイルが飛来する可能性は非常に低く、そのような小さい可能性のために多額の費用をかけて、技術的に不明な点が残るNMDをロシアや中国などを敵に回してまで開発・配備する意義は無い」と主張します。

もちろんこれに対して「実際は反対派が言うほどコストは高くない」(例えば仮に反発しても国家財産に余裕の無いロシアがミサイル増強などの対抗措置はとれない)と反論することは可能で、結局コスト・ベネフィットのどの側面を重視するかによって、立場が決まってくると言えると思います。もちろん両者の間には「ロシアを敵にまわさず、巻き込む形でNMD開発を進める」といった中間的意見も存在します。

私自身はNMD推進を基本的に「自国(アメリカ)中心主義」な政策としてみています。日本はTMD開発に関する研究をアメリカと共同で行っていることもあり、難しい立場にありますが、NMDの世界に及ぼす影響とそれが日本の国益にどのように関係するかをよく熟慮した上で、アメリカに日本の意見を伝えていく必要があるでしょう。

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河内 祐典(財務省主計局課長補佐)

 ミサイル防衛については、「TMD」「NMD」、はたまた「MD」「GMD」といった、似たような専門用語が目白押しですので、知識を整理するのが大変な分野だと思います。

 冷戦後の米国の国防政策は一般に「二正面対処戦略」と言われます。すなわち、ほぼ同時に生起し得る二つの大規模地域戦争に対応する能力を維持し得る水準の兵力装備・展開を確保するという政策です。ここでいう「二つの大規模地域戦争」として米国が想定しているのは、湾岸地域と、朝鮮半島を含むアジア地域です。そのため、米国は欧州とアジア太平洋地域にそれぞれ約10万人の兵力を前方展開させています。

 この「二正面対処戦略」については、現在米国政府内においても、見直しが提言されているところです。しかしながら、それは、これらの地域をもはや国際の平和と安全への潜在的脅威とはみなさないというよりは、引き続き潜在的脅威としての認識は持ちつつ、それへの対処のために投入すべき資源配分のあり方を見直すとの考え方です。

ミサイル防衛についても、こうした米国の基本的国防政策の方向性と重ね合わせて考えると良いのではないかと思われます。すなわち、主に湾岸地域、アジア地域において潜在的脅威となっている国がミサイル開発を行い得る、或いは実際に行っているという現状に対処するための防衛手段を講ずるということだと思います。現時点においてミサイル開発を行っている(と思われる)国は、北朝鮮、中国、インド、パキスタン、イラン、イラク等が見られますが、米国が主にどの国を対象としたミサイル防衛構想を描いているかは、自然に見えてくるのではないかと思われます。

 なお、ミサイル防衛を考えるに際しては、「どこから」飛んでくるのかという観点と同時に、「どこに」飛んでくるのかという観点にも留意することが極めて重要です。想定される標的は何もホワイトハウスのみというわけではありません。湾岸の某国やアジアの某国といった「地球の裏側」から米国本土に対して発射されたミサイルへの対処(NMD:国家ミサイル防衛)というのは、この構想の一面に過ぎず、もう一つ重要なのは、同盟国(例えば日本)ないし同盟国に駐留する米軍(例えば在日米軍)に対するミサイル攻撃への対処(TMD:戦域ミサイル防衛)です。

米国本土にミサイルを打ち込むためには、射程距離数千キロの、極めて命中精度の高いミサイルを開発する必要がありますが、例えば朝鮮半島から日本(在日米軍)にミサイルを打ち込もうと思えば射程距離は千キロ前後で済みます。98年8月にアジアの某国から発射され、日本上空をよろよろと通過していった物体は、米国本土まで視野に入れた長射程ミサイル開発のための実験であると言われていますが、他方で、日本等を視野に入れた短射程ミサイルについては、既に開発・配備を完了していると言われています。

最近ではNMDとTMDを区別せず単に「MD(ミサイル防衛)」と呼ぶ向きもありますが、実質的には、TMDの方がより蓋然性の高い、差し迫った措置として認識されていると思います。この点で、我が国は米国のミサイル防衛構想の重要な当事者となり得るということです。

我が国は現在、日米共同技術研究という形で米国のミサイル防衛構想に関与しているわけですが、昨年10月に米国防大学国家戦略研究所(INSS)が発表した特別報告(いわゆる「アーミテージ・レポート」)においても示唆されているように、同構想への関与の範囲の拡大を米国が望んでいることは事実であり、今後我が国において、更に活発な議論が進められていくことになると思います。

また、現時点ではあくまで我が国の関与は研究開発にとどまっており、その先については余り議論になっていないようですが、仮に我が国がこれを実際に配備するということになれば、相当の負担となるということも念頭に置く必要があると思われます。例えば、我が国がTMDに必要な装備をするには、最安値でも5年間で合計約100億ドル(1兆2500億円)のコストがかかるとの試算もあります。1年あたり2500億円であり、現在の防衛関係費(約5兆円)の約5%が必要となります。

小泉内閣においては、特に集団的自衛権行使に関する問題提起が盛んになされていますが、同内閣の「聖域なき構造改革」が、ミサイル防衛も含めた我が国の防衛のあり方といったところにまで及ぶということは、国家としてあるべき姿を考えるという意味で望ましいことだと思います。ただし、その際には、我が国はこの分野においては米国との関係で「既得権益者である」ということを十分認識した上で、あるべき安全保障政策を模索していくことが重要であろうと思います。

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渡部恒雄 (CSIS 戦略国際問題研究所 日本部主任研究員)

まずお断りしておきますが、私は核戦略の専門家ではありません。そこには、かなり、深い世界が横たわっており、私の意見は、あくまでも、地域安保専門家の話として理解して下さい。

ブッシュ政権のミサイル防衛構想ですが、これは、それまでに別々に存在していたTMD (戦域ミサイル防衛)構想とNMD(国家ミサイル防衛)構想を、一体化した構想なので、それぞれ対象が違います。まず、なぜ一体化させたかというと、同盟国とそこに存在する米軍基地を守るためのTMD構想があるところに、アメリカの領土を守るNMD構想が生まれました。ところが、NMD構想というのは、アメリカ本土の防衛だけを対象としているため、それを完成することで、同盟国の防衛を切り捨てるのではないかという懸念が、ヨーロッパの同盟国から、生まれてきたため、ブッシュ政権では、このNMDとTMDを一体化させてミサイル防衛(MD)構想とした訳です。

前クリントン政権においては、NMD構想の対象国として、名前が挙げられるのは、北朝鮮とイランのような「ならず者」国家(rough state)というものでした。例えば、CSISが刊行しているワシントンクォーターリーの昨年の夏号で、当時のスローコム国防次官(政策担当)が、クリントン政権のNMDへのアプローチを寄稿していますが、北朝鮮やイランのような国家が、次の10年の間に核、生物、化学の大量破壊兵器をミサイルによってアメリカ領土に攻撃できる可能性があるとして、弾道ミサイル防衛の必要性を説明しています。北朝鮮とイランを例に挙げているのは、一つには、これまでのアメリカの戦略というのは、最も不安定な中東と東アジアの2個所で起こる戦争に対処することを念頭においていることと、どちらも、ミサイル技術を持ち、大量破壊兵器を保有する努力をしており、しかも、その国家としての過去の行動から、「ならず者」国家として、特定しやすいということがあります。したがって、一般には、この二国にイラクを付け加えて、侵略や国家テロの過去があるいわゆる「ならず者」国家を対象として議論するケースが多いと思います。しかもこれらの国は、中距離弾道ミサイルによって、米国の最も重要な同盟国(日本、韓国、イスラエル、サウジアラビア)を攻撃することができる地理的環境にあり、これはTMD構想の対象の例ともなるわけです。実際に91年の湾岸戦争では、イラクは核弾頭こそつけませんでしたが、ソ連製のスカッド・ミサイルでイスラエルとサウジアラビアを攻撃しており、98年には北朝鮮がテポドンミサイルを日本領海に打ち込んだこともあり、このあたりが現実味のある対象国であったと思います。

それから、今後ミサイル技術と核技術の拡散が進んでいけば、上記のような明確な特定ができる国家以外にも、核ミサイル保有国が増えたり、または、国ではないテロ組識(例えばオウム真理教のような組織)が、核やミサイルを持つ可能性も考えられるわけで、そのような可能性も、ミサイル防衛の存在理由とする議論が成り立ちます。その意味で、筒井康隆氏の古典的名作「アフリカの爆弾」は、今読み返してみれば、その先見性がわかると思います。

ただし、大量兵器拡散の議論からは、ミサイル防衛よりも、むしろ拡散自体を防ぐ方策が大事だという意見も多くでてきます。例えば、CSISの理事長でアメリカの上院国防委員会の重鎮であったサム・ナン氏が、6月12日のワシントンポストの論説欄で、将来予見できるアメリカへの核攻撃は、特定できる「ならず者」国家からのミサイルではなく、むしろ返信住所がついていない団体が運ぶトラックや船からやってくるだろうとして、大量兵器拡散防止への努力を説いているのが代表例です。 

それから、忘れてはいけないのが中国の存在です。現時点でアメリカは、中国をあえて敵と仮定して対決を煽ることは控えたいので、政府関係の文書では決して名前をだしませんが、すでに核を保有し、相当数の大陸間弾道ミサイルと中距離ミサイルを持つ中国が、一つの対象であるのは公然の秘密でしょう。(同僚の一人が、国防省のミサイル防衛実験のブリーフィングから帰ってきましたが、その配布資料の参考例の図には、中国大陸から日本に向けてミサイルが発射していると思われる図がはいっており、大笑いしました。アメリカ人というのは正直です。)

しかも、人民解放軍の反米の将軍の一人が、「アメリカは台北を守るために、ロスアンジェルスを犠牲にはしないだろう」、つまり、アメリカが中国の台湾侵攻に介入したらロスアンジェルスに核ミサイルを打つよ、という脅しのような議論をしたことが専門家の間にひろがっており、中国の脅威感を増しています。さらに軍事的な常識からいえば、中国の中距離弾道ミサイルは、北朝鮮のノドンと同じく、日本の領土や日本の米軍基地に照準がセットされているはずです。しかも、先ほどのような脅しをかけることで、有効な日米分離策を打つことができます。

ただし、船橋洋一氏が指摘するように、中国がミサイル防衛に対抗して核戦力の増強に向かった場合、インドが核戦力の増強をはかり、アジアの核戦略を招く恐れも十分あり、その行方はまだ不確定です。(週刊朝日7月6日号) また、戦略の大家であるCSISのルトワク氏によれば、アメリカの対中への戦略シフトが、むしろ、ロシアとの関係と大事にする方向に働くため、ロシアが嫌うブッシュ政権の一方的なミサイル防衛構想は、むしろ見直しを迫られるのではないかという興味深い分析をしています。(選択7月号)

かなり説明が長くなりましたが、村上さんの質問のアメリカはどこからミサイルが飛んでくることを想定しているかという問いの参考程度にはなったかと思います。おそらく、村上さんの「安全保障の重要性は理解しているつもりです」という前提からは、アメリカの「ミサイル防衛」構想は、本当に他国からのミサイル飛来を前提にして、作られているのかという根本的な問いが続くと思われます。アメリカは、あまり現実性のないミサイル飛来に対して、空虚なミサイル防衛の議論をしているのではないか、という疑いですね?

私はアメリカや同盟国に核ミサイルが飛んでくることを考えることは、決して杞憂ではなく、十分に現実的な懸念だと思います。ただし、アメリカが考えるミサイル防衛構想が、これまでとりあえずは、機能してきたと考えられる「相互確証破壊」(MAD)(相手にミサイルを打てば報復されることをお互いに確認するゆえに、自らはミサイルを打たない)に代わり、核ミサイルによる戦争のリスクを減らすために有効であるかという答えは、まだでていないというのが現状だと思います。ただし、現在のMADにより支えられている抑止が、今後の拡散の進む世界の状況に対応できるかというのは、さらに疑問です。だからこそ、今から、真剣に対応を考えなくてはならない。そこが、現在のミサイル防衛をめぐる論争の肝の部分なのではないでしょうか?

日本は、核を持たないことを前提に安保政策を進め、かつ、核ミサイルの攻撃をうける可能性は、報復能力主体であるアメリカと同じように大きい訳ですから、今後はアメリカよりもさらに頭を使わないといけません。

ところで、ルトワク氏は、ミサイル防衛構想に関して、アメリカの各軍は、空母や爆撃機などの在来型装備の予算を守るために反対する傾向にあり、その内部抵抗がミサイル防衛への大きな障害となるということを述べています。

最後に、話がとびますが、日本の政府やマスコミでは、沖縄でのレイプ事件の容疑者の日本側への引き渡しに時間がかかったことに不満を表明していますが、上記のように、ミサイル防衛を中心に軍に大きな譲歩をしなくてはいけない国防総省の高官が、軍の説得に時間がかかったことは、想像に難くありません。そのような状況下において、結局は、日本側の要求に答えたブッシュ政権の政治的な判断は、日本側としても、ある程度は、評価、理解をしておくべきではないかと思います。どこの政府でも、物事を前に進めるには、抵抗勢力というものは存在するということです。

 

 


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