国会TVとCS放送

これはPRANJレポート第7回(JMM掲載)について質問がきましたので取り上げました
C−NET(国会TV)ワシントン事務所 代表
池原 麻里子 様

CS番組制作 佐藤 薫 (2001年5月22日投稿)

私はCS放送で番組を制作している者です。職業柄、期間中は国会TVをよく拝見致しております。「サッカーが無料放送されるのに国会TVにアクセスできるようなシステムが作られないという事態を皆さんはどう思われるだろうか。」というご指摘についてですが、国会TVに誰でもアクセスできる環境を整えることと、視聴者数を増やすことは別だと思います。

ベーシック・サービスがうまく機能し、視聴可能世帯数がかせげれば、経営は確かに楽でしょうが、視聴「可能」世帯が実際に視聴「している」かどうかは別問題です。むしろ、現在のような事実上の番組自由選択制の中で、あえて国会TVを選択してくれている視聴者の方が実際に番組を見ている可能性が高いと思います。

スポーツ中継の放映権料に大枚をはたく世界的な趨勢にはいかがなものかとは思います。が、アクセスするシステムがないから見てもらえないのか、番組に関心をもってもらえないから見てもらえないのか、これは地上波ならば一笑にふされてしまう問いかけです。CS放送事業者は、チャンネルを選んでもらうために、番組の魅力を高める努力をしています。
 
公共性が高い局なので、できるだけ国民全員が視聴できることが望ましいとお考えならば、視聴世帯数に頼るビジネスモデルを考え直し、全世帯に無料放送しても経営が成り立つようなモデルを構築する方が良いと思います。このあたりの問題は、アメリカの放送事情と日本の放送事情の違いだと思います。ことCSやケーブルについては、アメリカのモデルをそのまま持ち込んでも難しいと思います。

 

佐藤様 (2001年5月24日回答)

コメントありがとうございました。国会TVをよくご視聴して下さっているとのことでありがとうございます。

さて佐藤さまの「番組自由選択制の中であえて国会TVを選択してくれている視聴者の方が実際に番組を見ている可能性が高い」というご指摘は確かにその通りなのだと思いますが、私共と致しましてはできるだけ多くの方が常時、アクセスできるようにすることに私共の存在価値があるのではないかと考えております。毎日、熱心に視聴しなくても、たまたま自分に関心がある問題を国会が審議している時に視聴できることが望ましい状況です。また、たまたまチャンネルをサーフィンしていたら面白い番組が放映されていて思わず視聴してしまったというのはどなたも体験されたことがあることと思います。最近ならたまたま田中真紀子外相の質疑応答が流れていたとか。国会が面白くなったとのことで、国会TVの視聴者もこの2週間でこれまでにない程、急増しました。

スカイパーフェクTVでサッカーが無料放送されるということは、これがベーシック・サービスとなっているということで、実際はスカイパーフェクTV加盟者が間接的にその受信料を負担しているということになる訳です。私が問題視しているのはサッカーがベーシック・サービスなのに、何故国会TVがそうならないのかということです。国会TVはスカイパーフェクTVの加盟者全員が1人当たり10円で国会TVの視聴して下されば、経営的にやっていけるような低コストオペレーションの体制ができています。

全世帯に無料放送できればそれに越したことはありませんし、私共もこれまで色々摸索してきましたが、まだそういう環境にはありません。佐藤さまはCS、BS、地上波と業界にお詳しいようなので、そういうモデルの具体案があればお知恵を拝借できれば幸いです。

地上波の視聴率戦争の論理を持ち込んだのでは衛星放送の多チャンネル化は進まないのではないでしょうか。ベーシック・サービスのシステムがあったからこそ、アメリカではケーブル、衛星放送で多チャンネル化が進みました。ご存じのように日本ではCSに地上波の自由競争の発想を持ち込んだ為に採算がとれている局は極一部しかなく、経営不信で撤退する局も出ています。その結果、総務省は財政力のある所に任せるべきだという考え方で、BSについては地上波各局にライセンス6局を与えるという多チャンネル化は進みそうにない政策をとってしまったことはとても残念なことだと思います。


C−NET(国会TV)ワシントン事務所代表
池原 麻里子

感想 (2001年6月10日投稿)

中島 俊明 (24歳) フリーター

遅れて読んだJMMのこのメール、驚きました。 「国会TV」は私もスカパーに加入しているので知っていました。 (残念ですか、「国会TV」には加入してません) しかし、このメールを読み非常に意義のあるチャンネルではないか?と思いました。 「国会TV」を見て、ケネディやブレアやサッチャーのような優れた政治家がでるかもしれないんじゃないか、と思いました。

そこで、提案です。
1 多くの政治家は地方の地元に事務所があります。そこに国会TVで自分の活躍ぶりを見せれば、次回の選挙も戦いやすくなる。ですので、そういう地方の事務所や後援会の人々に「国会TV」を薦めればいいと思います。

2 学校。 それは小学生から大学まで幅広く。「政治ホットライン」という番組でいろんな疑問や関心が生まれ解決されることと知る機会があるのはいいことではないでしょうか? 私立の学校の授業の一つにすれば、「現代社会」を見る素敵な機会に恵まれると思います。

そうして「国会TV」から起こるドラマや感動をいろんなところで紹介すれば多くの人が、 「国会TV」に振り向くのではないでしょうか?

がんばってください。

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C−NET(国会TV)ワシントン事務所代表
池原 麻里子

ご提案ありがとうございました。

1つ目のご提案はその通りだと思います。政治家が地元で働きかけてくれればと思いますがなかなかそうなっていないようです。むしろ都合が悪いと思う政治家もいらっしゃるようです。この点では世代によって考えが大きく違うようですので、今後に期待したいと思います。

2つ目のご提案もその通りです。社会科の時間に国会審議を見せて各党の政策を論じるなど教材に利用できると思います。政治、政策をを身近に論じ、興味を持つことが民主主義の強化につながることだと思うのですが、日本では政治が教育になじまないとい考えが根強くあるようです。つまり不偏不党が正しいという考えで、官僚支配の思想です。以前、文部省に国会TVを教材にできないかと働きかけた所、共産党や社会党の議論ばかり見せる教師がいるのでできないと言われました。

因みに国会TVのモデル、アメリカのC−SPANではC-SPAN in the Classroomという形で教師がC−SPANの番組を教材に活用することを支援しています。高校生が政治家や専門家と公共問題について質疑応答する番組も放映しています。この番組にはレーガン大統領が電話してきたこともありました。


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