移民政策に関するディスカッションページ

住田育子様 (2001年5月2日投稿 会社員 小川光久)

貴方レポート拝見させていただきました。

今後日本の21世紀は「移民政策」にかかっているといっても過言ではないと思います。その意味でアメリカの移民政策を同日本に生かすか貴研究は大変重要だと思われます。

現在日本でも低賃金中国労働者・IT関連インド労働者・農村へのフィリピンからの花嫁さんなどの移民が増加の一途をたどっている一方相変わらず日本の対外政策は移民政策も含め受身の市井を脱しきれておりません。

しかしながら移民を多く入れることが日本の生活を支えており、またその移民を通じた違う次元での”外交関係”が日本の安全保障を少しずつ強化しています。この狭い国土ではありますが、村おこし町おこしの意味も含めいかにうまく移民を受け入れられるかはもはや日本の本当の意味での開国=閉鎖社会島国国家日本が避けて通れないみちであり、そうであればこそいま積極的に移民政策を検討すべきなのです。

一方政府・政治家主導のKSDはひどいもので、インドネシアからの研修生の合言葉は 「覚悟はできてます」です。これはすなわち 研修生と名ばかりで ようは建築会社への合法的な低賃金労働者の斡旋であり、その現状は悲惨なもので、日本国内で行方不明者続出というお粗末さです。

こんなことが与党のリーダーと政府の役人によって行われているようでは、日本の恥です。積極的移民政策どころか、移民を食い物にしているわけですから。

日本はもっとアメリカから移民政策を教わるべきです。教わるというのも受身でよくありませんので、アメリカの移民政策を参考として 日本独自の移民政策を確立すべきです。

もはやアメリカだけでなく日本も移民なしではなりたたなくたっているのですから。

その意味で貴研究は大変貴重であり、また貴方からアメリカ移民政策研究を元にした日本の移民政策提言をどしどしすべきと考えます。

以上

 

小川光久さま (2001年5月4日)

拙稿への感想、身の引き締まるような思いで読ませていただきました。建設業、製造業、伝統産業、飲食店など従来から受け入れていた部門に加え、林業、農業、旅館業などもすでに外国人労働者の労力なくしては成り立たなくなったことが明確になりましたから、政府与党レベルでも危機感が広がっています。高齢化社会への急速な移行に伴い、今後はさらに福祉部門(高齢者のお世話をする人たち)での外国人労働者の受け入れは必至だと思われます。

小川さん、これでは低賃金労働の合法的な斡旋ではないかというご指摘、心から納得します。おっしゃるように、就学生、研修生の名目でアジア、アフリカ、中南米から受け入れた人たちを低賃金労働にまわしている実態は改善されるどころか、ますますひどくなっていますよね。経済格差、南北問題があるかぎり、工業先進国への人口流動は止まりませんし、ヨーロッパでもアメリカでも、もちろん日本でも彼らの労働力なくして産業の発展は成り立たないという実態があるのですから、日本も移民政策の改善に早急に取り組むべきです。

不法滞在に対して厳しくなっているアメリカ合衆国ですが、彼らへの救済措置は何度もあり、不法に滞在している人でも4月30日までに永住権(グリンカード)の申請をした場合は受け付けられることになり、各地の移民局事務所の前には長蛇の列ができました。4年前の新移民法の発効とともに急きょ帰国した日本人は多かったのですが、帰る国のある人はともかく、不法のまま滞在せざるを得なくなった人にはやはりこういう救済措置は必要だと思います。

午前6時から新婚の夫人といっしょに5時間並んだというメキシコ人は、数年以上アメリカに不法滞在しているそうです。「不法でもなんとか仕事にはありつけるけれど、子どもを生んでここでまともに生きていきたいのでこの日を待っていた」と新聞のインタビューに感激して答えていました。この日無事に受け付けられたので、これからはもっと条件のいい仕事もあるだろうし、子どもが生まれたらしっかり教育して、この矛盾に満ちた国で力強く生きてほしいとつくづく思います。

日本の場合、合法的に滞在している人でも、滞在が短いと高校入試のハードルが高くなりますから、子どもの教育問題でもたいへん苦労している人が多いと思います。外国人の親からの問い合わせに、ある教育委員会は、「日本人でも高校入試は大変なんだから、日本語をキチンと学んで試験を受けてもらわないとどうにもならない」と返事をしたそうです。義務教育まではなんとか受けられても、高校には進めず、仕事にもなかなかつけず、暴力団などに1本釣りされていく外国人の若者も増えていると聞きます。「日本人でも大変なんだから」というこの考え方があるかぎり 、教育の普及もむずかしいですね。私は、日本語は不十分でも母国語での知力(学力)がある場合、救済措置があってしかるべきだと思います。でも、今の日本の状況では99パーセントの日本人がその役所の人の言葉をコモンセンスとして受け取るのではないかと思います。私がこの話しを日本人に話すと、「高校入試は日本の子でもつまづいて大変なんです。入試制度が変わらないかぎり、言葉の不自由な外国人の受け入れは無理でしょう」と言われます。

小川さん、「まず、日本人から」というこの考え方に私はどうも馴染めません。「入試制度を見なおすいい機会」とどうして考えられないのでしょう。「まず」じゃなくて「同時に」したほうが何かといいと思うのですが、甘いでしょうか。また意見交換できる日を楽しみにしています。お体に気をつけてご活躍ください。ともにがんばりましょう

住田育子


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