個人保証は不公平

 個人保証の故に自殺に追い込まれる中小企業の経営者(2002年10月15日転載)

愛知和男


年間3万人を超える自殺者が出ていてその増加率の急上昇が著しいが 
その大きな部分が中小企業の経営者と言われている。まことに痛ましいかぎりである
が中小企業の経営者が自殺に追い込まれるのは 銀行から融資を受ける際に取られた個
人保証のためであるといわれている。中小企業の経営者は融資を受ける際に個人保証を取
られる。

大企業の場合はこんなことはない。また先進諸国でもこんなことはない。日本だけの
慣例なのだ。

こんな不条理な慣例のためにどんなに多くの人々が悲劇に身舞われていることか。
経営が行詰ってしまうと当然借金は返せなくなる。個人で保証しているので個人
の財産は根こそぎ持っていかれてしまう。それどころではなく借金は子供や孫などそ
の一家には負の遺産として延々と受け継がれていくのである。このことを悲観して自
殺してしまうのだが 負債は解消されない。

一族にとっては永久に悲劇が続くのである。

こんなことがあるために日本ではベンチャー企業が育たないのだ。志をもった企
業家でもいざという事態を恐れて新しい事業を起こす決断ができないのである。また
一度失敗したら二度と復活はできないのが日本の姿なのである。アメリカなどで成功
した企業家は何度かの失敗を経て成功しているのとは大違いである。

諸悪の根源は銀行にある。どうして中小企業の経営者だけに個人保証を求めるのか。
銀行だけは絶対に損をしないような仕組みになっているのである。

日本の経済を復活させるには金融の仕組みを抜本的に変えなければならない。