PRANJワークショップ記録 

    「中国脅威論批判」 (続き)
   横浜市立大学教授 矢吹晋氏

2002年4月6日 経済広報センター(ワシントンDC)

座談会参加者:
渡部恒雄(国際戦略問題研究所 日本部 主任研究員)
上野真城子(アーバン・インスティテュート研究員)
加藤芳洋 (Lepon McCarthy White & Holzworth法律事務所弁護士)
小池政就 (ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院)
平林栄次(経済広報センター)
司会 村上博美 (ESI経済戦略研究所 上級研究員)


座談会セッション

渡部:中国脅威論の話をもう少し詳しくお聞きしたいのですが、まず中国脅威論と巷で言われているのは二つあってですね、経済の脅威論と軍事的な脅威論です。この軍事的な脅威論の話を先生がどうお考えてらっしゃるかという事をお聞きしたいのと、経済の脅威論の件では先程お話にあったように日本の直接貿易に関しては中国の経済というのは脅威ではないというのは数値からは確かにそうなのですが、多分一般的な人が脅威感が拡大していくのはこれからどんどん産業が空洞化していくことだと思うのです。空洞化というか生産拠点がどんどん移ってしまうという、これに関してこれから続くのかそれともどの辺かで止まるのか、あるいはその際には日本は特に産業界はどのような対策をとるのかという事を教えて頂きたいと思います。
 
 

【GDPに占める中国国防費は減少の一途】
矢吹:簡単にお話します。まず軍事の問題は必ずしも私の専門ではないのですがただ
常識的な事は調べてます。中国の軍事的脅威を語る人たちの論拠の一つは、防衛費の
伸び率が過去十年で大体二桁だという事です。これは事実ですね。しかし財政支出の
伸び率よりは少ない。これが一つのポイントです。財政支出の中に占める国防費の
シェアがどのくらいかというと、昔の朝鮮戦争やベトナム戦争の支援をしていた時に
比べると、具体的に言いますと、1950年代財政支出に占める国防費のシェアは23.1%
です。1960年代は20.1%、1970年代は13.86%、1980年代は10.73%、1990年代は
10.02%。これが財政に占める国防費の推移なのです。もう一つ、これと同じ傾向なの
ですがGDPに占める国防費のシェアは1980年代の後半からはGDPが増えていますから国
防費のシェアは相対的にこれだけ小さくなっています。ですから国力の増強との関係
でいうと、むしろ防衛費は控えめに抑えられているというのが事実なのです。資料に
1950年代以降の財政比率の構造がありますが、国防費のシェアは決して増えてはいな
い。むしろ全体の財政支出が増えた分と比べると抑えられているというのが事実な訳
で、これが国防費の話です。

脅威論のもう一つの根拠は、台湾海峡のミサイル演習のような乱暴な事に対する反発
です。あの恫喝について言うと、江沢民は全く間違った判断を行い、大失敗を犯した
と私は考えています。つまり、李登輝氏が1995年にアメリカに行きますが、これはク
リストファー国務長官と、銭其琛外相との間の話として(訪米を)容認しな
い、という事に決めたのに反して議会が容認を決めてしまった。その事に対して中国
は非常に衝撃を受けて、中国政府との約束が守られないのであれば後は武力行使しか
ないという事で乱暴なミサイル演習をやったわけです。「台湾はすぐにでも独立する
だろう」という誤った認識のもとに、演習を行ったのですけれども、彼らの台湾認識
と状況判断は事実に合わないというのが私の判断です。私は李登輝氏というのは割合
よく知っていて1969年に最初に会い、それから1980年と1995年にも会いました。昨年
にも会って面と向かって話をしたのですが、あの台湾海峡のミサイル危機というの
は、李登輝氏のパフォーマンスに載せられたのですね。李登輝氏の挑発に江沢民氏が
乗せられ、受け身で右往左往した。(中国側が)過剰な反応をしたというのが私の認
識です。彼の意図としては李登輝氏に打撃を与えるつもりだったのかもしれないが、
結果的には逆で、総統選挙では50%を超えるかどうかが争点だったのが結果は54%でし
た。ですから、プラス分4%は「江沢民が李登輝を助けたものである」と当時から私は
分析している訳です。そういう状態が台湾海峡で、それがまさに日本に跳ね返ってき
ます。

1980年代には中国に親しみを感じる人が7割から8割、感じない人が3割を超える事は
なかったのです。それが天案門事件で少し変化が生じます。それでも親しみを感じる
人が多数でした。ところが台湾海峡のミサイル演習を日本の世論が非常に嫌いまし
て、これは一事だけれどもしかしこの事を通じて中国のスタンスが分かりますから嫌
いだという人が増えた。これは台湾演習だけのためではないけれども非常に大きな影
響を与えて、ここから軍事脅威論というのが出てきた。ですから、軍事予算そのもの
からみると、中国は国力に見合った防衛をやっているのだという事です。ただし台湾
海峡の危機とか、昨年の海南島での米国偵察機との接触事故とか、あるいは不審船の
件に関する態度とかそういう諸々の点で中国がこわもてのスタンスをとっている事が
非常に日本に不快感を与えているというわけです。

 
           
 
【日中貿易紛争:日本は米国を見習うべきだ】
その辺が軍事脅威論の話です。経済脅威論の話はおっしゃる通りで、空洞化の危機が
叫ばれています。しかし空洞化の話についていうと、先進国と後進国が仮に同じもの
を作ったら人件費の安い後進国が勝つに決まっている。戦後日本はアメリカとの関係
でアメリカから技術を導入してその品質を改良していい鉄を作り、いい自動車をつく
り、アメリカをきりきりまいさせてきた。懐の大きいアメリカは、日本の競争力を包
摂しつつ、独自の技術を磨き、次の展開を図ってきた。今日本に必要なのは、「アメ
リカの懐の深さ」というものを学ばなければいけないという事です。中国が追い上げ
てくるものに対して、ディフェンスしようとしても絶対に不可能で、必ず失敗する。
彼らに生産できるものは思い切って彼らにまかせて、それを輸入し、日本の高コスト
体質を改める。つまり安いものをどんどん入れた方が日本の物価が安くなり、それに
よって日本経済の体力が強化される。そのような手段で日本の体質を変え、同時にむ
しろ戦略産業、基幹産業において世界で絶対に売れるというものを作らなければいけ
ない。私はいつも言っているのですが、ハイテク自動車のような中国が逆立ちしても
絶対真似できないようなものを開発して外貨を稼ぐしかないと思います。そういう基
幹産業における積極的な方法を怠っていて、リーディングインダストリーがない。基
幹産業が衰退していることこそが真の危機です。

日本政府がやってきたのは農業保護であれ、斜陽産業の保護であれ、衰退産業を保護
することによって、これから伸びる産業を妨げてきたことが問題なのです。結果的に
ますますダメにしていて、保護しきれなくなって騒いでいるのが現状です。その時に
相変わらず自分たちの責任を棚上げして、中国のせいにしているというのは許し難い
責任転嫁と思われます。これを煽っているマスコミの責任というのは実に重大で、そ
ういうごまかしが日本を滅ぼすのだと私は考えています。中国が伸びてくるのは当た
り前です。これは良い悪いではなくて、歴史的に全て途上国の挑戦を受けた先進国の
運命とはそのようなものなのです。日本はこれまで自由貿易を主張し、途上国におし
つけてきた。いまさらセーフガードとはおかしいですね。この辺りは全く衰弱したス
タンスというか、ダメな日本を象徴するのがそういう対応ではないかと私は見ています。
渡部:中国の軍事費なのですが、一番批判があるのは統計上に出るものと出ないもの
との違いの批判というものがありますね、正しく出しているのか出していないのかと
いう事をお聞かせ下さい。

矢吹:色々な議論があるのですが、おそらく公表数字が軍事費の全てではないという
のが常識です。以前にイギリス戦略研究所などがこれは何割増しだとかいう議論が
あったのですが、これはおそらくそうでしょう。

 渡部:つまり流れはおそらく変わらないのだと。それではそれに倍掛けしてやれば
このトレンドは同じだからと大体見合うということでしょうか。


矢吹:せいぜい倍ぐらい、最大2倍ぐらいに見ていいのではないかと思います。その
根拠はほとんどないのですが、つまり米ソの冷戦でソ連が潰れたのはアメリカの軍事
力にソ連がついていけなかったから潰れたのですが、中国も同様に中国の毛沢東時代
の鎖国政策が結局維持できなくなったのは同じ理由なのです。基本的にアメリカの封
じ込め政策のもとで、その後でベトナム戦争があってそれが固定化されてそういう状
況で軍事費にものすごい費やしてきて、それがもうできなくなったから開放政策に転
じたのです。だから開放政策に転じたのは1980年代の初めで割合早くに(兵力)100
万人削減しています。冷戦が終わるのは1991年ですからそれに先立って数年前にケ小
平が一方的に100万人削減を決めたのです。これは経済力の維持ができなくなると判
断して一方的に決定したのです。毛沢東は死ぬまで世界第三次大戦はおこるという前
提に立っていた。ですから人口政策とか一切やらなかった。核戦争を彼は現実に考え
ていたのです。核戦争が起これば人口は半分に減る。1/3に減るかもしれない。それ
に対してケ小平が何を言ったかというと、第三次戦争は当分起こらないと言ったので
す。全く起こらないと、毛沢東を全面否定する事はできませんから、ケ小平は全く起
こらないと思っていたと思いますがそうは言わずに、「当面は起こらない」、しかも
その「起こらない状況を引き伸ばす事はできる」という。したがって100万人は必要
ないという事を決定して、そのあとしばらく経ってから50万人を減らしたという事が
一つです。

この見方が変わるのは湾岸戦争からです。湾岸戦争で中国はハイテク戦争の時代だか
ら中国の軍隊が全く使い物にならないという事が分かる。有名なエピソードがあるの
ですが湾岸戦争の際に西側のテレビで報道されたものをほとんど全て録画して全部持
ち帰って分析してハイテク戦争とはこういうものだという事を、軍内外に教育するの
に使ったというのは有名な話です。それ以来二桁の伸びになっている。ですから一番
軍事費の伸び率が下降傾向になったのは1980-82年ぐらいで財政も厳しかった時期で
す。

上野: 先程経済的にも軍事的に驚異にならないというお話があったのですが、では
この体制が一党独裁体制で経済成長を維持しながら中国はしばらく安定していくだろ
うというのが先生のお考えでしょうか。


【朱鎔基内閣は高学歴内閣】
矢吹:そう思います。但し一党体制というシステムとしては、以前と同じなのです
が、その党の中身は基本的に変わったと考えた方がいい。毛沢東時代の幹部はイデオ
ロギー教育を主として、第三次世界大戦が起こるとか国のために働きなさいとか、そ
ういった観念論の教育が熱心でした。ところが今の党の指導者は、例えば朱鎔基など
見たら分かるように外国語はできますし、経済のテクノクラートです。今の朱鎔基内
閣のメンバーを見てみますと学歴は、もしかしたら世界一高いかも知れません。一昔
前には韓国の内閣の中にアメリカの博士号を持った人が何人いるか、ハーバードの博
士号が何人いるかと言われてました。台湾も同じです。今中国の内閣は、ほとんどが
大学卒です。彼らはまず大学はそれぞれ専門の大学をでています。中国の大学は縦割
りですからソ連と同じで非常に細かい専門分野の大学で、そこを出ると銀行や財政部
などもう就職先が決まっているわけです。そこでずっと出世競争を経て、そのトップ
として大臣になるわけです そういう意味では日本的に言えば準備時間です。ですか
らこの人たちは行政のプロですが、この20年間は市場経済への移行という事が大前提
になっており、市場経済の論理や、モノを作って売る、モノを作るという技術の話が
分かっている人がほとんどです。イデオロギー担当は宣伝部の傾向でまだ残っていて
何かというと表には出てくるが、実際党の内部ではそういう人間の果たしている役割
は相対的に小さくなっている。そういう意味では私が『中国の権力システム』(平凡
社新書、2000年)という本の中に書いてある事なのですが、中国共産党は基本的には
「テクノクラートの党」になっていると私は考えます。そういう意味ではone party
systemの内実というのはだいぶ変わっているというのが一点です。そうでなければこ
のような市場システムはできません。

にも関わらずone party systemという言葉が続いている事の功罪については私はこの
ように考えております。一つはone party systemのために中国の市場経済への移行が
非常に順調だったというのは明らかです。例えばソ連の場合に、ゴルバチョフがペレ
ストロイカをやろうと始めた途端に終わってしまった。つまり政治体制の秩序そのも
のが壊れてしまったという事です。だからペレストロイカの推進母体そのものが崩れ
てしまった事で失敗してしまったのだと思います。しかし中国の場合には共産党とい
う枠の中で市場経済への移行をやっていた。共産党の支配という点では同じだが、実
は共産党の中身は変わっていたという訳です。外国語ができないとか技術を知らない
という人間はどんどん引退させられて今はアメリカ帰りの若い人がどんどん抜擢され
ている。例えば上海の証券市場なんて完全にアメリカのシステムです。その取り引き
銀行もアメリカの銀行です。そういう人たちでないと管理できないし彼らはそれをや
る能力も十分にある。しかも以前は文化大革命のためにそういう世代がいないから困
るという事をネガティブに言われたのですが今は逆です。そういう世代がいないお陰
で若い人はどんどん偉くなってきて、もういまや第一線の局長、課長になってきてい
ます。

だから市場経済がうまく管理されているという話が一つと、それにも関わらず問題だ
というのは汚職の問題です。どうしても権力のチェック・アンド・バランスが効かな
いから、野党からの攻撃がないし、司法も独立していないからダメで、マスコミも従
属しているからダメで、司令軍等も何かというとすぐ堕落してしまう。そういう意味
で権力に対するチェック・アンド・バランスがほとんど効かない、だから朱鎔基内閣
の下では北京市の陳希同書記解任事件と、少なくとももう一つはアモイの密輸事件(
遠華公司)も莫大な汚職だったんだけれどもこれは1999年から1年かかって、2000年の
秋に14人死刑になりました。 あれは警察やら軍まで関わっていたわけですから、軍
が護衛しているというものは軍を使って汚職をやっているのです。しかもこれは本当
ならば江沢民に及ぶ話なのですが福建省の書記で今は北京市の書記になっている賈慶
林は江沢民が抜擢したわけです。賈慶林夫人は汚職と関係ないという事にしました
が、これは江沢民自身が抜擢したわけですから江沢民の重大な責任になる恐れがある
からもみ消したとか、あるいは李鵬の息子も問題があるとか、色々な話がある。

高級幹部の中でそのような話がないのは朱鎔基ぐらいです。彼はむしろ例外です。ど
うしてかというと朱鎔基は20年も右派分子として干されていたわけです。うかつに関
わりを持ちたくないからみなを遠ざけていく。だけど多かれ少なかれ、日本の腐敗も
ひどいと思うけど中国の方がはるかにひどいと考えるのが合理的です。なぜかという
とより長期的な政権であり、対抗勢力がより少ないためです。この問題については胡
錦涛執行部は差し当たり急にはやらないと思うのですが、市場経済については移行は
完成している一方で、それに対応した政治体制の改革を進めるというのは不可避で
す。ただこれを下手にやるとすぐに混乱します。かなり民度が低いですから選挙をや
れば民主的とは限らない。それこそ汚職をやって、選挙で選ばれたから合法だと言っ
ても日本の時代劇の悪代官のようなそういう話はいくらでもあります。ですからそう
いうのは経済が発展していって人々の生活がよくなっていって、彼らが外国の事情も
分かる民度の高い人たちの受け皿があって初めて改善していくのであって、韓国、台
湾のケースはまさしくそうなのであって、中国もまさしくそのような道を歩んでいる
というのが私の見方です。
 
村上:例えば日本と中国を比べた際に日本の経済改革が遅いと言われるのですけれども、中国は一党支配で、文化大革命で一つの世代が少なくなったことが若い人の抜擢に繋がったという理由があるかもしれないけれども、なぜ中国ではそれだけ改革が進むようになったのでしょうか。

矢吹:それは二つありますが、朱鎔基についていうと、ちょっと他と事情が違うと思
います。朱鎔基の問題というのは彼はものすごく優秀な人間でそれが除名されるよう
な事はこれはいかに政治的に混乱していたかという問題で、そこから言えばアメリカ
や日本に留学した人は朱鎔基以外にもたくさんいるのですが、日本に留学しただけで
日本のスパイと呼ばれる。外国と手紙の往信があっただけで外国のスパイと言われ
た。そういうのをどんどん潰したわけです。しかしそれも中国の政治の一つの問題で
あって逆にいざ変えたときには朱鎔基のように優秀な人材を抜擢した、これは最終的
にケ小平が抜擢するのですが彼一人の力ではなくてやっぱり周りに復縁させるために
サポートさせる人たちがいたわけです。

両方が中国の社会だったわけです。無茶苦茶やって優秀な人を潰したのも中国だけれ
ども、危機存亡の時に優秀な人材を「羊の群れを導くヤギ」(帯頭羊)のように、そう
いう人を作り出すシステムもまたあるのです。よく科挙の試験でそういう事がありま
す。貧乏だけど一族が集まって金を出し合って一人を官僚にする。そして一人が偉く
なるとあとは犬や鶏まで偉くなる(笑)。それは伝統的にあるのです。朱鎔基の場合は
まさに「帯頭羊」なのです。

世代の交代というのまた別の理由で、それを考えるときに私は戦後の日本を考えるの
が一番いいと思います。戦争に負けてそれまでのリーダーは軍国主義者として消され
た。それで大体戦争が終わった時点で課長はギリギリ留まり、部長以上の人は全部引
退した。おまけに戦後の高度成長は今度は課長が部長へすぐ昇進していきました。大
体戦後高度成長の全般にあったのは戦争の直前に課長ぐらいのポストにあった人間が
そのまま上がっていったのです。上がいなかったという状態と非常に似ていると思い
ます。それが一つと、別な点でいうと戦後復興に過程においては日本は非常にエネル
ギーがあり、ハングリーで、とにかくやらなければいけないという事で皆が試行錯誤
を認めてくれるし、大体あの頃はまだ土地を担保に融資なんていう話になっていな
い。この人はやる気がありそうだからといって銀行は金を貸していたのです。銀行が
堕落して土地だけとっておけば間違いないと思うようになったのは復興したからで
す。そこまでいかなくても要するに日本の戦後復興の過程と中国が非常に似ていると
いう事です。

それともう一つ、日本が発展していて中国が遅れているという事は中国人に言わせる
とどうってことないのです。ところが中国が非常に気にするのは香港と台湾なので
す。中国は彼らと同じだと認識していますから、同じなのになぜ香港、台湾に比べて
こんなに貧しいのかという疑問がでます。それは政治が悪い、それだけです。では香
港のようにならねばという話になるわけです。あともちろん華僑も含めたそういう外
からの圧力があって、それに対して内側の人は何もできずに話にならないわけです。
そういう人たちの活躍の場がなくなった。日本は逆で、例えば今年の春闘でトヨタが
儲かっているのに遠慮して出してない一方、日産のゴーンは思い切って出していると
いう。これが日本のカルチャーなのです。儲かっている人がかえって小さくなって出
さない。ところがもうかっている企業はいくらでもあって、それはご承知のように資
生堂なんか高い化粧品を売るシステムを作ってニコニコしてますが、みんな黙ってい
るわけです。市場競争は必ず勝ち組と負け組があるのは当たり前です。それは当たり
前なのですが、勝った人は黙っていて儲けたのが申し訳ないようにしていて、負けた
人は開き直って騒いで自分の失敗を中国のせいにして、これは私は病気ではないかと
思います。

 
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文責  小池氏就 氏 (ありがとうございました)

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