■ PRANJ特別寄稿JMMレポート NY・ワシントンDCより
    (2001年12月19日PRANJニュースレター配信)
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                       2001年12月19日発行
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JMM [Japan Mail Media]                No.145 Wednesday Edition
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                           http://jmm.cogen.co.jp/
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▼INDEX▼
■ 『特別寄稿"PRANJ" アメリカの政府と与党 』
 ■ 中林美恵子  :米国連邦議会 上院 予算委員会スタッフ
 ■ 安井明彦   :富士総合研究所ニューヨーク事務所 主事研究員
 ■ 渡部恒雄   :CSIS戦略 国際問題研究所日本部主任研究員
 ■ 池原麻里子  :C―NET(国会TV)ワシントン事務所 代表

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 ■ 『特別寄稿"PRANJ" アメリカの政府と与党 』
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====質問:村上龍============================================================

今日本では与党と政府の関係がトピックスになっています。小泉首相は法案などに対
する与党による事前承認の見直しを表明しています。アメリカの場合、政府と与党の
関係はどうなっているのでしょうか?

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 ※JMMで掲載された全ての意見・回答は各氏個人の意見であり、各氏所属の団体
・組織の意見・方針ではありません。
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 ■ 中林美恵子  :米国連邦議会 上院 予算委員会スタッフ

政党の成り立ちや大統領制度の問題もあり、日本との比較は非常に難しいところです
が、大きな違いは何処にあるのか、自分の米議会上院10年の勤務経験を踏まえて考
えてみました。

日本では政府と与党は議員内閣制のため一致しています。ですから政党を選んで就職
したわけではない行政府のスタッフ(つまりキャリア官僚)が、自動的に政党と近し
く仕事する事になるのだろうと思います。しかし米国では、政党政策を具体化してい
くのは、大統領選挙後のポリティカル・アポインティーと呼ばれる政治任命ポストの
閣僚や官僚の仕事です。キャリア官僚は機能的に仕事をしますが政策的な発想は期待
されません。ですから、政治任命ポストの人間が政権政党の政策に反対する発言をす
れば大問題ですし、首が飛ぶ事にだってなりますが、キャリア官僚の場合は政策決定
に関わる立場にないので、反対発言は個人の気持ちとして無視される事が多いと思い
ます。ただ、キャリア官僚でも大統領が変わって自分は行政府で仕事をしたくないか
ら辞職して議会などに転職するケースは実際にあります。こうして議会に転職する場
合は、もちろん自分の理念に合ったポストを探します。

立法府の政党システムも日本と大きく違います。中でも二大政党制はスタッフの雇用
面で大きな影響を及ぼしています。例えば法案を書く為の仕事が中心である委員会で
は、常に多数派(マジョリティ)と少数派(マイノリティ)の二極に分かれ、スタッ
フは国家公務員でありながら、この二極の政党別に雇い入れられます。自分の理念に
相反する政党側に付いて仕事をするスタッフはいません。なぜなら立法過程を通して
直接政策に関わらねばならない職場だからです。もちろん受付やコンピューター部門
やコピー室で働く人々は政策と関係ありませんので、所属政党は問われませんし、ど
んな政治理念を発言しようが問題になりません。マスコミや政策関係者も、誰の発言
が影響力のあるものか分かっています。政策への影響力が大きいほど発言の責任は重
くなり、ますます政党政策や特定議員に忠実な人物が職を得る事になります。しかし
職を得ても選挙などで政党が野党に転落すれば自分も野党スタッフに転落し、スタッ
フといえど国民に満足してもらえる政策を提供できなかった「責任」を負うのです。

今年6月にジェームズ・ジェフォーズ上院議員が共和党を離党し、その結果上院の共
和党が少数派、つまり野党に転落したことが大ニュースになりました。
どうして大ニュースだったかというと、本会議での投票に一票足りなくなったからで
はなく(そもそも上院はfilibusterというルールがあり100人の内60票ないと強
行採決はできないので)、実は、委員会の政党の力関係が逆転した事が重大問題だっ
たのです。これによって委員長が交代し法案作成プロセスの最も肝心な急所が一気に
民主党に取られてしまいました。それは、委員会の公聴会で何を議題にするのか、ど
のような法案を委員会が取り上げるのか、そしてそのうちどの法案をどう修正して本
会議に送るのか、といった委員会の仕事のリーダーシップが民主党にいってしまった
事を意味します。

私自身も含め、共和党側のスタッフはこのとき多数派だった委員会の議員達と一緒に
少数派側に転落しました。ただ今年は1月に予算を決め2003年1月まで50対
50の予算ならびにスタッフの割り振りにしてあったので、スタッフ達が突如生活
に困る事態は避けられました。我々の生活にとってシビアな決着は
2002年の選挙に持ち越された格好です。

最後に、行政府が法案を提出する時にあらかじめ議会の同一政党に了承を得るのかど
うかというご質問の件ですが、米国の場合、行政府には法案を提出する権限はありま
せん。行政府のキャリア官僚も法案作成の仕事はしません。議会スタッフが、議員の
所属する委員会という舞台を経由して立法作業をアシストするのです。たとえ大統領
であっても立法権限は法律的にないのです。という事は、自ずと立法府の同一政党の
議員に頼んで自分の代わりに法案を出して貰うしかありません。つまり大統領は、事
前に政党のリーダー議員達と相談することになり、議員も大統領を支える格好になり
ます。一緒に選挙を勝つという利益は一致しているので、協力体制には強いものがあ
ります。

大統領が今年、議員を通して提出した減税法案は、私の勤務する予算委員会(共和党
側)でも微に入り細に入り協力したものです。ただし実際に法案を通す段には、議会
の同一政党議員には大統領と少し違った役割が生じます。それは立法府の野党からも
多少の賛成を得られる妥協案に修正していって、とにかく法律として成立させなけれ
ばならない事です。この段階で、政党は同一でも大統領府側と議会側の間で摩擦が生
じ易いのですが、これは最終的には政治駆け引きで解決する以外ありません。

現在でも、いくつかの歳出法案や財政刺激予算が審議されていますが、クリスマスも
目前に迫ったのに何時までもダラダラと休会に入れないのは、こうした政党間の政治
駆け引きに決着がつかず、内部で限りなくもめている事を意味しています。こんな時
の議会スタッフの発言や情報の取り扱いは、やはり細心の注意を必要とします。

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 ■ 安井明彦   :富士総合研究所ニューヨーク事務所 主事研究員

 日本とアメリカでは、議院内閣制と大統領制という違いがあります。アメリカでは
大統領と議員はそれぞれ別の根拠=選挙で選ばれているわけで、政権と議会の関係は
日本よりも離れています。こちらでは、所属政党が同じでも、政権サイドと議会サイ
ドで意見は異なり得ます。議会が大統領の意志に沿わない法案を進めることもありま
すし、大統領が重視する法案に身内の議員が反対することもあるのです。

 何よりも、こちらの議員は「どこの党の所属」というよりも、「どこの選挙区の代
表」という側面を重視したがります。ですので、地元にマイナスならば、たとえ大統
領の意向でも簡単には賛成しません。また、各州から2名選出される上院議員は、州
の代表という自負が強く、大統領とも同等だという気概があります。

 米議会には、日本のような党議拘束はありません。ただし、各党はできるだけ所属
議員の投票をまとめようとはします。選挙活動への協力や、地元産業への優遇措置を
材料に票を集めるわけです。なかでも、共和党議員に有効なのは、ブッシュ大統領に
よる遊説の確約。大統領との写真撮影や会食なども取引材料になるようです。

 つい先日、下院でファスト・トラック権限法が可決されました。行政府が合意した
通商協定について、議会に修正なしの一括承認を求めることを認めたもので、
ブッシュ政権が熱心に推進していた案件です。しかし、景気後退時ですから、通商拡
大に後ろ向きな議員も少なくなく、いざ投票が始まっても賛成票は不足気味。規定の
投票時間を過ぎても反対票が多かったのです。そこで共和党の指導部は、投票時間を
20分以上延長しつつ、地元に繊維産業を抱える共和党議員に、繊維への保護強化を
約束する手紙を渡します。この手紙で3人の繊維族議員が賛成に転じ、同法案は1票
差で可決されたのです。最後に寝返った共和党議員については、大統領がわざわざ名
指しで感謝する声明を出しています。もっとも、地元産業の意向に逆らったことによ
る次の選挙での苦戦を思ったこの議員は、涙目で投票したと報道されていますから、
それぐらいの見返りは必要だったのかもしれません。

 大統領が議会の身内を軽視したケースとしては、所得補助の受給年限を厳格化した
クリントン政権の福祉改革があります。クリントン大統領(民主党)は、議会共和党
と手を組んでこの改革を実現させましたが、これは「大きな政府」との決別を印象づ
ければ、自分の再選戦略に有利に働くとの計算からです。しかし、伝統的に福祉を重
視する民主党議員には反対も多く、むしろ選挙では共和党を「福祉切り捨て」と攻め
たかった。結局、96年の選挙では、クリントン大統領は再選されたものの、民主党
は議会多数党の奪回に失敗してしまいました。

 議会と政権の間にはある種の緊張感があるのに対して、政権内では極力意見統一が
図られます。一昔前の日本経済に関するコメントが好例ですが、重要な案件では、各
閣僚のコメント内容は恐ろしいほど(単語レベルで)統一されます。省庁レベルで
も、
とくに大統領に指名されるポリティカル・アポインティー(政治任命)と呼ばれる人
たちから政権批判が出るのはまれです。ただ、時に事務方と上層部の意見の違いが表
面化する場合もあります。最近では、バイオテロ対策に必要な費用見積もりについ
て、
担当閣僚と事務方が全く違う金額(事務方の方が数段多い)を議会で証言して話題に
なりました。

 アメリカ議会を見始めた頃、たとえ所属政党が同じでも堂々と政策論議を戦わせる
姿には感銘を覚えたものです。ただ、アメリカ人に話すと、「身内で争ってばかりで
いかにも非効率。 絶対に議院内閣制の方がいい」 との答えが返ってくるのです
が..。

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 ■ 渡部恒雄   :CSIS戦略 国際問題研究所日本部主任研究員

「透明性が保たれているアメリカの政府と与党との関係」

 アメリカの政府と与党との関係ですが、この件に関する日米比較は、大統領制と議
員内閣制の違いが、あまりにも大きいため、単純な比較は難しいということを最初に
了解していただきたいと思います。その意味で、イギリス、ドイツなどの議院内閣制
の国との比較があれば、より事情がわかりやすくなるのではないでしょうか?今後、
JMMにおけるこのような議論の際には、ヨーロッパ在住、あるいはそれらの国の政
策過程に詳しい方からの寄稿が重要だと考えます。

 共和党政府が法案を準備し、立法府へ提出するときに、あらかじめ共和党の了承を
得るという手続きは一応は存在します。ただし、日本のように、与党審査が通らなけ
れば、法案が提出できないというような絶対的な拒否権が政党側にあるわけではあり
ません。

 現実的に、政府が法案を議会に提出して、スムーズに審議、成立させるためには、
どうしても立法府の協力と理解が必要ですから、アメリカ政府も法案の内容に関し
て、
自分の党の議会リーダー、特にコーカスと呼ばれる政党幹部と相談するようです。例
えば、先週、通商交渉分野でブッシュ大統領にファストトラック(一括承認手続き)
権限を与えることになる通商交渉促進権限(トレード・プロモーション・オーソリテ
ィー)法案が、下院で一票差でかろうじて可決しました。知り合いから聞いた話によ
ると、ここに至るまでに、ブッシュ政権のエバンス商務長官は、議会の共和党幹部だ
けでなく、下院の与野党の主要な議員と一人一人面会して、説得を重ねてきたという
ことです。ここまでの努力は希にしても、一般にコーカスへの根回しが、法案の成否
の鍵となるということは常識ですし、政府には専門の議会担当者がおり、その役割は
極めて重要です。

 私の身近なところでは、勤務先のCSISの創設者で現副理事長のデビッド・アブシャ
イアーと前所長のリチャード・フェアバンクスの二人が議会担当の国務次官補を経験
しており、この経験と評価が彼らの将来のキャリアアップ(彼らは後にそれぞれ、
NATO大使と中東特使の要職を経験する)の重要な転機となっているようです。アブ
シャイアーは昨年、日本政府からも叙勲されましたが、その際に評価されている点の
一つに、沖縄返還時の議会担当国務次官補としての働きがあるようです。

 ただし、日本の政府と与党との関係と比較して、最も違うと思われる点は、政府と
議会の関係は独立した存在であり、どちらかが相手に対して一方的な力を行使するこ
とはできず、いわゆるチェックアンドバランスの関係にあることです。それに比べ
て、
日本では、自民党の総務会が、内閣提出法案を「与党審査」によって審査し、全員一
致が原則の総務会の各議員に拒否権を持たせており、すべての政府の法案は、自民党
の総務会の意向を無視しては成立しない構造になっています。これは、与党が内閣に
対し圧倒的に優位な立場にあるということです。アメリカの場合、政党の組織と議員
個人が法案の成否自体にここまでの強い影響を持つことはないでしょう。むしろ、実
際には、大統領が議会の可決した法案に対して拒否権を行使できるようになっていま
す。しかも、このような大統領の拒否権も議会は3分の2以上の賛成で跳ね返すこと
ができます。

 この件に関しては、「論座」一月号に『族議員の研究』で有名な岩井奉信日本大学
教授が、極めて適切な分析と提案をしていますので、是非一読をお勧めします。岩井
教授の指摘で重要な点は、日本の自民党総務会が行使している内閣提出法案に対する
強い影響力は、あくまでも法的な制度ではなく慣行上のもので、実際には1960年
代前半までは、与党審査は、内閣が法案を提出するための必要条件にはなっていなか
ったということです。そしてそのような自民党内で行われる与党審査は、非公開であ
り、そのような密室で法案の生殺与奪が決定されたり、修正が行われたりすることで
あり、日本政治の不正の温床にもなっているということです。

つまり、本来ならば、国民や野党の目がある国会で審査されるべき過程が、すべて自
民党内のブラックボックスの中であるということは、民主国家としては大きな欠陥で
しょう。(自民党議員からは、最近の小泉内閣の政策へのイニシアティブを、自分た
ちが無視されたゆえに、非民主的だファシズムだと批判していますが、いかに的外れ
な議論かがわかります。国会には、国民の目が届く国会審議を通じて、内閣の政策や
法案を批判、修正する権限が与えられているわけですから。)

 この点から見ると、政府が与党との関係を重視するといっても、アメリカの場合、
日本とはかなり趣が違います。例えば、共和党の議会リーダーの共和党政権の提出法
案に対する立場は、与党の事前審査が通らなければ成立できない、というような一方
的なものではありません。特にアメリカの場合、政権党が議会でも多数を確保するこ
とは希なため、(現在も下院は共和党が多数党ですが、上院は民主党が多数党です)
法案を通すためには、自分の党だけではなく、野党の議会勢力も十分考慮しなくては
なりません。したがって、政府提出の法案は、政府側が議会の公聴会に出席して、公
開の場で法案の主旨が説明され、法案が審議されます。

つまり、アメリカの場合、最も日本と違うのは、法案の審議、修正が一般の目の届く
ところで審議されているということでしょうか。例えば、前述のファストトラック法
案でも、下院の多数をかろうじて確保したのは、地元利益に関心のある繊維製品のカ
リブや南米からの輸入品からの保護という条件を受け入れた議員からの賛成票でした
が、このような露骨な政治的取引きについても、密室ではなく、公開の中で堂々と行
われているわけです。

 こうしてみると、日本の政治の不透明さや国会審議の不活発さなどのかなりの問題
が、自民党の総務会による法案の事前審査にあることがわかります。岩井教授によれ
ば、議院内閣制の先進諸国のどこをみても、事前に与党審査を行っている国はないそ
うです。これまでも、このような問題は専門家からは指摘されてきましたが、今回、
小泉内閣という自民党主流派とは距離を置いた内閣が成立したため、自民党政権の構
造的な問題がより明らかになってきたわけです。これは、日本にとっては一歩前進で
しょう。しかし、自民党の拒否権が、依然として強いことも確かです。今回の争点一
つをとってみても、日本がこれまで、本格的な政権交代を怠ってきた「つけ」がいか
に大きいかが理解されると思います。

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 ■ 池原麻里子  :C―NET(国会TV)ワシントン事務所 代表
「立法の流れ」

 アメリカの場合、立法権は連邦議会にある為、行政府の政策を反映した法案も全て
議員 が連邦議会に提出せねばなりません。従って、ブッシュ政権は共和党が多数党
の下院では関連委員会の委員長、民主党が多数党の上院では副委員長など共和党のシ
ニア・メンバーを通じて非公式に法案を提案して、提出してもらいます。その委員会
の共和党のメンバーが共同スポンサーになることもあります。提出から可決まで法案
をスムーズに推進する為にホワイトハウスや省庁には議会とのリエゾン担当者がいま
す。

 法案が提出された後、関係委員会の公聴会で政府当局や民間の専門家の意見を聴き
ます。法案に不満がある議員はこの場で政府代表に問題点を指摘できます。公聴会の
場の他にも議員は委員長や行政府にレターを出したり、電話や面会をして法案に関す
る意見を表明できます。与党議員でも行政府案に不満を表明することはありますが、
通常は共和党はブッシュ政権の政策を支持し、民主党が批判するという構図になって
います。

 委員会のマークアップと呼ばれる審議課程で修正条項が討議され、可決された法案
が本 会議に上程されます。特定の法案をどう審議するかのルールにもよりますが、
本会議でも与野党の議員は修正条項を提出できます。与党の議員でも行政府案に反対
票を投じることもあります。大統領権限に関わる大変に重要な法案の場合には議員の
支持をとりつける為に地元への便宜をはかったり、大統領が直接、議員に電話した
り、
大統領専用機エアフォース・ワンに乗せたりすることもあります。政党のリーダーシ
ップに逆らうと、大変に稀ですが重要なポストを外されたり、選挙で協力してもらえ
ないなどということもありますが、投票行動について日本のような政党による拘束も
罰則規定もありません。

 中にはインディペンデント(独立)であることを売り物にしている議員もいます。
同じ法案でも上院、下院と可決された内容が食い違う場合は上下両院協議会で調整
し、
その調整案を本会議で採決します。議会が可決した法案に不満を抱いている場合、大
統領は拒否権を発動できます。その場合でも上下両院の出席議員の2/3以上が再び
可決すれば法案は成立し、大統領の署名なしに直ちに法律として発効します。

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